Raspberry Pi(ラズパイ)で部屋の音楽環境を改善することを考えているので、ラズパイ本体(Raspberry Pi 4 Model B)と合わせてFlircのラズパイケースを購入しました。ということでレビューします。
通常版とKodi Edition
FlircのRaspberry Pi 4Bケースには、通常版(左)とKodi Edition(右)の2種類が存在します。今回買ったのはKodi Editionなのですが、サイズなどは通常版と全く同じです。全然知らなかったのですが、Kodiというのはオープンソースのメディアプレイヤーみたいです。
商品パッケージとケース本体と付属品
購入すると、ケース大の箱に本体と付属品だけが入っています。本体はアルミニウムでできたケース本体とプラスチックの天板と底の部品で構成されています。また、CPUの熱をアルミニウム本体に伝えるサーマルパッドとネジが付いてきます。本体に四角い穴があいているのが分かると思いますが、その底の部分がサーマルパッドを通じてラズパイのCPUから熱をアルミニウム製のケースに伝える仕組みになっています。要は、ケース全体がヒートシンクになっているのです。ファンを使いたくなかったので発熱を抑えることができて尚且つデザインが優れているので一目ぼれでした。
デザインと使い勝手
天板を除けば見た目は非常にシンプルです。Raspberry Pi 4Bが持つインタフェース部分に穴が開いていて、本体を収納することができます。インタフェース部分だけではなく、電源供給やSDカードへのアクセスを示すLED部分も切り抜かれているので、状態確認することができます。
下の写真だけみると、パソコンを購入したときのようにピッタリとしています。しかも側面がマット処理された黒なのでデザインも気に入りました。
非常に気に入ったのは、SDカードの取り外しができて、なおかつ飛び出ることを抑えているデザインです。使う人のことをよく考えられたケースだと思います。また、ラズパイを拡張するためのGPIOを拡張ケーブルで外部に引き延ばすことができるので、自分で何かボードを開発したり、隣に既存の拡張ボートを設置したりすることができます。ラズパイを購入した目的が音楽環境の改善なので、GPIO接続するDACを購入して横に置くつもりです。専用ケースを購入してラズパイ本体とDACを同じ筐体に収めてもよかったのですが、Pi4が発熱が多いということと、もしかしたら複数DACを買う可能性もあるかと思い、延長することにしました。
ラズパイ本体の収納方法
収納方法と大げさに言うほどのことではありませんが、これから同じケースの購入を考えている人のために共有しておきます。まず、付属品のサーマルパッド(水色の四角いもの)をラズパイ本体のCPU部分に取り付けます。片面が粘着素材になっているので、透明なフィルムを剥がしてCPU側に取り付けます。分かりづらいかもしれませんが、右の写真がサーマルパッド取り付け後です。
アルミニウム本体を裏返して、そこにラズパイ本体を逆から取り付けます。micro HDMIやイヤホンジャックがある側面の部分に合わせて入れるとすんなり位置が決まります。
位置が決まれば、裏からプラスチック製の底板をはめてネジを締めます。本体上部分にはプラスティックの天板がありますので、それをはめれば完成です。そこにGPIOケーブルを通すための隙間が見えますが、ケーブルを取り付けるときは再度ネジを開ける必要があります。
放熱性能の検証
このケースはデザインだけではなく、全体がヒートシンクになっているということなので放熱性能を検証してみました。用途が音楽を流しっぱなしにすることなので、OS起動直後とSpotifyで音楽を流している時でケースありなしでCPU温度を比較しました。OSはRaspberry Pi OSの7/10最新版で、SpotifyはChromiumでWeb Player(open.spotify.com)を使って再生しました。CPU温度は「vcgencmd measure_temp」コマンドで取得しました。
ケース | なし | あり |
OS起動直後 | 42℃ | 35℃ |
Spotify再生中 | 64 – 66℃ | 42 – 44℃ |
まとめ
このケースを購入する際には、デザインとある程度の放熱効果を期待していたのですが、思ったより放熱性能が高かったです。上記のCPU温度の計測後にラズパイを周りに物がある場所に変えたのですが、CPU温度は高くても50℃以上に上がることはありません。
デザインは黒ベースですごく良いです。黒い色が気に入っているので、もしかしたら天板にシールなど貼ってしまうかもしれません。できれば真っ黒にしたいです。
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