最近、部屋でBGMとしてAmazon Musicをほぼ一日中流しています。音楽はパソコンで再生して、USB DAC(FiiO K3)を経由してスピーカー(YAMAHA NX-50)で聴いています。音楽再生のためだけにパソコンの電源を入れていることに抵抗があったので、Raspberry Pi(通称ラズパイ)を買いました。ということで、参考になればと思い、購入に至った経緯を紹介します。
なぜRaspberry Pi(ラズパイ)か
Raspberry Pi(ラズパイ)にたどり着く前は、音楽再生用プレイヤーを買おうかと思っていました。いわゆるDAP(デジタルオーディオプレーヤー)といわれるジャンルの製品ですよね。今は、中華DAPと呼ばれる中国で開発製造された高コスパの製品も多く存在しています。ただし、持ち運びを想定したDAPはバッテリーが内蔵された製品ばかりですが、室内では必要ないです。また、できるだけ安定してAmazon Musicなどインターネット経由で音楽を聴きたいので有線LANを使いたいです。
ということもあり、他の選択肢を探す中でラズパイに行きつきました。前から発想次第で色々な使い方ができるので興味あったのと、調べていると多くの人がラズパイをオーディオ用途で使っていることを知りました。
もちろん、ラズパイを小型パソコンとして扱って、AirPlayサーバとすることもできますし、USB DACを接続して高音質化することもできます。これだと、安いパソコンでも同じことができます。ただし、ラズパイにはGPIOと呼ばれる40ピンのインタフェースが存在しています。このGPIOにDACカードを接続して、オーディオ信号をやり取りするプロトコル「I2S」でラズパイからデジタル信号をDACカードに送信してRCAやヘッドホン端子から出力することができます。このGPIOに接続するDACカードは、調べてみると多くのメーカから発売されています。しかも、DACカードはラズパイの基盤に差し込むだけではんだ付けなどは必要ありません。こういう工作おもちゃ的に楽しめることも決め手になってラズパイを購入することにしました。
安定のRaspberry Pi 3 Model B+か新しくて高性能なRaspberry Pi 4 Model B
ラズパイにはいくつかのバージョンが存在しています。今だと、最新版のRaspberry Pi 4 Model Bとハードウェア的に安定している前のモデルRaspberry Pi 3 Model B+が候補になると思います。もちろん、それより以前の機種を買うこともできますが、性能を考えるRaspberry Pi 3 Model B+以降が無難でしょうね。最新版のRaspberry Pi 4 Model Bは日本国内では2019年11月29日に発売されたばかりで比較的新しいです。
最新モデルRaspberry Pi 4 Model Bと前世代モデルRaspberry Pi 3 Model B+は以下の通り大きく仕様が異なっています。CPU/GPU性能やメモリ容量が向上してパソコンのような性能に近づいている形ですね。特に、2020年5月28日に発売された8GBモデル登場に伴い、OSの64bit化が進められており今までより大規模なアプリケーションへの対応を想定しているように見えます。ただし、これらの基本性能の向上やUSB 3.0対応などもあってRaspberry Pi 4 Model Bは発熱の問題が出ることが多くなっているようです。そのため、処理性能が必要ない場合には、前世代モデルRaspberry Pi 3 Model B+を選ぶ人が多いようです。また、外部ディスプレイ出力などインタフェースが変更になったので、今までのケースが使えないこともあり、今まで周辺機器を揃えてきたユーザは新しいモデルへの移行は少し抵抗あるかもしれません。
モデル | Raspberry Pi 4 Model B | Raspberry Pi 3 Model B+ |
CPU/GPU | 4コア Cortex-A72@1.5GHz | 4コア Cortex-A53@1.4GHz |
GPU | VideoCore VI(4K/60p H.265のデコード対応) | VideoCore IV |
メモリ | 1/2/4/8GB(LPDDR4) | 1GB(DDR2) |
有線LAN | Gigabit Ethernet | Gigabit Ethernet over USB 2.0 (最大帯域300 Mbps) |
無線LAN | IEEE 802.11ac | IEEE 802.11.b/g/n/ac |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 4.2 |
USB | USB 3.0 x 2, USB 2.0 x 2 | USB 2.0 x 4 |
外部ディスプレイ出力 | micro HDMI x 2 | HDMI x 1 |
電源供給 | USB Type C(最小3A) | micro USB(最小2.5A) |
今回、初めてラズパイを購入するので、最初は様子を見るために、ラズパイのUSBポートに今使っているUSB DACを接続することを予定しています。先人のブログを見ていると、Raspberry Pi 3 Model B+でUSB DACを接続すると音飛びして設定変更でクロック周波数を上げたという記事を見つけました。その方はGPIOのDACカードへ移行して音飛び問題は解消したようです。最終的にはGPIOのDACカードを試したいとは思っていますが、もしかしたらUSB DACで満足して落ち着くかもしれないということもあり、今から初めて購入するなら新しい方がおもちゃとして面白そうだという理由からRaspberry Pi 4 Model Bにしました。
検討している際に、GPIOのDACカードを同時に購入することも考えたのですが、ラズパイの上に重ねていく形での拡張になるので、どうしてもケースがないという問題が出てきそうです。これを解消するために、日本ではワンボードオーディオ・コンソーシアムという業界団体を作って各社共通的に規格に対応したケースを使えるようにする動きもあるようですが、対応ケースが主催者からしか発売されてなく、Pi 4に対応した製品が出る話もなさそうなので、まずは最新版ラズパイと専用ケースだけポチりました。GPIOのDACカードを使用する際には、ラズパイ内部の発熱やノイズの影響を避けるためにGPIOを外に延長する形を取ろうかと思っています。どっちにしてもケースをどうするか問題は発生すると思いますが、そうなればその時に考えます。
そして、結果はこちら。。。
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