突然、昔のゲームを遊びたくなることありませんか。最近、中華系メーカーからたくさんのレトロゲーム機が発売されているのですが、その中からデザインに一目惚れしたAndroid搭載ゲーム機、Retroid社のRetroid Pocket 5を買ってしまったのでレビューしたいと思います。
外観と仕様
今回、購入したのはRetroid Pocket 5本体に加えて、専用ケースと専用フィルムです。Retroid Pocket 5は今後も愛用していく予定なので、手元にゲーム機本体を保管しておくためにも専用ケースは必須でした。専用フィルムは使用するかどうか悩みましたが、Retroid Pocket 5用フィルムを購入することが難しそうだったので公式サイトで購入しておくことにしました。
特に、PS2のゲームで「ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン」というゲームがあるのですが、レトロゲームがローグライクゲームとして有名な不思議のダンジョン
ゲーム機本体が入った外箱を開けると、本体と簡易的なマニュアルとUSBケーブルが付属していました。本当に簡易的な付属品ですけど、これで良いと思います。AppleがiPhoneにUSB充電アダプタを付属しなくなった影響なのかUSBケーブルだけ付属する流れは良いですね。正直、これで十分です。
仕様は以下の通りです。本体サイズは、Nintendo Switch Liteのサイズと比較すると縦と横がそれぞれ約1cm程度小さいです。特徴は2020年のハイエンドスマホに採用されていたSnapdragon 865、5.5インチの有機ELを搭載している点です。他にも、Android 13、メモリ 8GB、WiFi 6など必要十分な仕様です。これで、価格が219ドル(約35,000円)なので、レトロゲームやスマホゲームをコントローラーを使って遊びたい人には突き刺さるコスパです。
コスパ以上に刺さったのは個人的にほぼ完ぺきと言ってよいデザインです。限界までベゼルを薄くしつつ画面全体がガラスでカバーすることでディスプレイの境界線がほとんど目立たないです。この価格でこのデザインを実現できたのは本当に素晴らしいです。
操作用のインタフェースとしては、本体前面には左にジョイスティックと十字キー、右にジョイスティックとABXYボタンがあります。また、ここからは見せませんが上部にはR1/R2、L1/L2もあります。ファミコンやスーファミ、PS2やPSPを遊ぶ際に最適な配置だと思います。ただし、Nintendo SwitchとXboxを持っている人は、ジョイスティックは十字キーの上に配置されて、ABボタンの配置は逆になっている方が好みかもしれません。
Androidデバイスなので、ジョイスティック下には左にホームボタン、右に戻るボタン及びそれぞれのボタン横にスピーカーが配置されています。十字キーとABXYボタンの上には停止と再生ボタンが配置されていますが、こちらはレトロゲームではセレクトボタンとスタートボタンとして機能します。
本体カラーとしてBlackを購入したのですが、他にもNINTENDO64のような配色GCやスーパーファミコンのような配色16Bitなどカラーバリエーションも魅力的です。ちなみに、Retroid Pocket 5は有機ELディスプレイを採用しているので、4:3サイズのレトロゲームを遊んだ時に画面左右が黒くなっても本体カラーと同一化するだろうとBlackを選びました。本当にBlackにして正解だったと思いましたが、色なんて個人の好みでしかないので、どの色を買ったとしても全員満足しているはずです。
本体前面以外のインタフェースを確認しましょう。まず、本体下部には左からmicroSDカードスロット、イヤホン端子、USB-Cポートが配置されています。本体内部に128GBの内臓ストレージがあるので、このmicroSDカードスロットは外部ストレージ用に使用します。また、USB-Cポートは充電だけではなく映像出力にも対応しているので、USB-Cポートでの映像入力に対応したモバイルディスプレイなどに画面を出力することができます。
本体上部には電源ボタンとボリューム調整ボタンがあります。電源ボタンに指紋認証センサーを採用していたら個人的には完璧だったのですが、コスパを考えてゲームを遊ぶための機能に注力したと考えると妥当な設計だとは思います。ただし、本デバイスはAndroidを搭載しているので各種アプリをインストールできることを考えると、やっぱり指紋認証機能は欲しかったです。
十字キーは押すとカツンカツンと音がしますが、操作性は非常に良好です。格闘ゲームはプレイしないので、正確に遅延なく入力できるかどうかは分かりませんが、レースゲームなどを遊んだ感じでは問題を感じませんでした。
ジョイスティックは、公式サイトの交換用部品名称を見ると物理的接点がないホールジョイスティックと説明がされているので、PS5やSwitchなどで問題が発生する勝手にジョイスティックが動いたかのように反応するドリフト現象は発生しないはずです。操作性に関しては、倒した時の可動域はPS5のDualSenseより狭く、倒すときの重さはDualSenseに近いです。非常に操作しやすいように感じました。
右側のABXYボタンは十字キーと同じように押したときにカツンカツンと音がするので、遊ぶときにうるさいかと思ったのですが実施に使ってみると気にならない程度でした。Retroid Pocket 5と名称から分かるように本製品は5世代目なので、デザインだけではなく設計や作りもこなれてきてますね。
本体上部にあるR1とL1はDualSenseのR1とL1と同じボタンになっていますが、DualSenseより少し浅めの押し心地です。また、R2とL2はDualSenseと同じトリガーになっていて押し心地も近いです。R1とR2には段差があるので操作して間違って押すことはないでしょうね。
本体と合わせて専用ケースも購入したので、簡単に見ていきましょう。いわゆるハードケースで前面にRetroid Pocketとゴムで立体的に作られたロゴが貼り付けられています。持ち手とファスナーで閉じることができます。裏は本体形状に合わせた形になっています。
中には上部にアクセサリを入れるための網状のネットがあるスペースがあり、本体を収納する下部には画面を守るための部品があります。また、その部品とマジックテープで閉じて本体が動かないように保持する仕組みもありますし、本体を取り出すための少し長めのひも状のベルトがあります。
合わせて購入した専用フィルムを付けて専用ケースに入れると以下のようになります。家に置いているときも無駄にホコリが入らないようにこのケースに入れて収納しておくつもりです。ホコリも防いでくれて、旅行などで外に持ち出す際にも本体を守ってくれるので良しとします。
専用フィルムはいまいちですね。これをつけるとボタン類の周りが浮いて見えるので、ガラス一枚になっている本体デザインが損なわれてしまうので、ちょっとがっかりです。ただし、画面への傷を防ぐためにもフィルムは付けておきたいです。
実際に使ってみての感想
第一印象としては本体のデザインが素晴らしくてむちゃくちゃ気に入りました。購入時のポイントとして、Retroid Pocket 5の画面サイズは5.5インチなのですが、愛用しているiPhone 13 miniの画面サイズ5.4インチとほとんど同じなので、iPhone 13 miniの左右にコントローラーを付けたデバイスと考えてもらえたらサイズ感が(iPhone 13 miniユーザには)分かりやすいかもしれません。
初めてAndroidデバイスを所有したので操作に違和感を持たないか心配だったのですが、全く心配する必要はありませんでした。これならスマホもAndroidデバイスでいいんじゃない?という考えが一瞬頭をよぎったくらいです。
レトロゲームなら4:3サイズの画面が良いと思う人もいると思いますが、その通りです。例外としては、個人的に一番遊びたかったPS2版グランツーリスモ4などPS2のほんの一部のゲームソフトが16:9サイズ(1080i出力)に対応しているので、これを遊びたい人は恩恵を受けることができます。
PS2のグランツーリスモ4も設定を調整すれば問題なく楽しめる性能を持っていますし、ちょっと遊びたかったスマホゲームのディアブロ イモータルだって快適に遊べます。実は、ANBERNIC RG35XX Hを購入して一週間後には、Webサイトで中華系レトロゲーム機を調べていて、この機種を見つけて思わず買ってしまいました。
ファミコンとスーファミだけであればANBERNIC RG35XX Hで十分なのですが、PS2ソフトの「グランツーリスモ4」と「少年ヤンガスと不思議のダンジョン」を遊び買ったので、結局はRetroid Pocket 5を買ってしまいました。
有機ELディスプレイと本体色がBlackなので、スーファミのゲームを遊ぶときに横が切れても本体色と画面の色の違いがないため、違和感をそんなに感じないです。こうなると、ファミコンやスーファミもRetroid Pocket 5で遊ぶ方が良いです。
Retroid社は世界各地域での販売代理店をもっていないので正規に購入するためには公式ストアで購入するしかありません。Amazonでも個人的に輸入して販売している方がいるようですが、正規の販売代理店ではないことを理解した上で購入するかどうか判断ください。
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