最近、ちょっとしたレトロブームが起きているような気がする今日この頃ですが、Nintendo Switchで発売されたドラクエ3が売れているというニュースを見ました。このニュースを見る前後から飛行機の移動中にスーファミのゲームがしたいなあと思い始めて、レトロゲーム機を購入したのでレビューしたいと思います。
外観と仕様
今回、購入したレトロゲーム機はANBERNIC社のRG35XX Hという製品です。ANBERNIC社以外にも多くの中華系メーカーが似たようなレトロゲーム機を発売しています。スーファミやPS1までのレトロゲームを快適に遊べて、なんといってもデザインと作りが素晴らしそうだったので、この製品を選びました。
早速、開封していきましょう。外箱は製品がデザインされたシンプルなものです。
化粧箱を開けるとゲーム機本体が複素に包まれて入っています。梱包に凝った中華系製品もけっこう多いですが、これくらいシンプルで良いと思います。
箱から全て取り出すと、ゲーム機本体とUSBケーブル、保護フィルムと画面を拭くためのウェットシート、説明書が入っていました。この段階で既にデザインがすばらしいですね。開けた瞬間、「このデバイスは好きだ!」という感覚を覚えました。
本体前面には、各種ゲームプレイ時に使用するインタフェースがあります。十字キーとABXYボタン、左右にそれぞれジョイスティック、そしてSELECTとスタートボタンです。Aが右でBが下になっているABXYボタンなので、いわゆる任天堂ゲームソフトを想定しているボタンですね。また、ジョイスティックが二つとも下にあるので、こちらはPS1などと相性が良さそうです。Nintendo Switchなど新しい機種ではジョイスティックが主流になった営業で左ジョイスティックが上に配置されることが多いですが、スーファミなどのレトロゲームを遊ぶことを考えると、個人的にはこちらの配置の方が好みです。
本体上には左右にR1/R2ボタンとL1/L2ボタンがあります。R1とR2を見てもらうと分かりますが、段差があるので押し間違いが起きないようになっています。これもよく考えられていて素晴らしいです。
本体上側に右からL1/L2ボタン、イヤホン端子、USB-C端子(OTG1)、ミニHDMI端子、USB-C(DC/OTG2)、Funtionボタン、R1/R2ボタンが配置されています。USB-C端子が二つありますが、DCと書いてあるUSB-C端子から充電します。また、それぞれUSBコントローラーを接続して遊ぶことができます。HDMIケーブルを使ってディスプレイ出力することも可能ですが、ミニHDMIとの変換アダプタなどが必要です。
本体下側には、二つのmicroSDカードスロット及びスピーカーが備わっています。TF1/INTと書いてある方のmicroSDカードスロットはOSなど格納する内部ストレージ用、TF2/EXTと書いてある方はゲームソフトデータなどを格納するために使用します。
本体右側には、ボタンとジョイスティックの横に電源ボタンとリセットボタンがあります。本体横のボタンは間違って押さないように本体からへこんだ位置にあり、操作性を配慮している感が満々です。
ABXYボタンは押すとカチカチと音が少ししますが、押し間違いも起きないですし、押した感じも自然で非常に作りが良いです。また、ジョイスティックも本体からへこんだ位置にあるため、十字キーやボタン操作するとにジョイスティックが飛び出ていないことで邪魔にならないです。
本体右側には、ボリューム変更ボタンがあります。こちらも間違って押さないように本体からへこんだ位置にあります。本当によくできています。
十字ボタンも非常に好感触で中華ゲーム機というより任天堂が作ったと言われても信じてしまうレベルの完成度の高さです。
背面には滑り止めのためか、ラバー(ゴム)が付いています。本体を持ってみた印象だとこのラバーはは機能的に特に有効ではないような印象です。ラバーは経年劣化でベタベタになることが多いので、個人的にはあまり好きではありません。
インタフェースと本体仕様は以下の通りです。CPUはCortex-A53を採用したH700が採用されていて、これはANBERNIC社のXXシリーズ共通仕様になっています。製品型名の命名ルールは、XXの前が画面インチ数、XXの後が製品形状を示しているようですね。RG35XX Hは3.5インチディスプレイを持った横長(HorizontalのHだと思われます)の製品という意味でしょうか。
XXシリーズが共通的に採用しているH700は、ファミコンやスーファミなどの2Dゲーム、PS1などの3Dゲームも遊ぶことができます。一部のPSPゲームも遊ぶことができるようですが、RG35XX Hの画面比率が4:3であることを考えると、H700が問題なく対応できるファミコンからPS1までのレトロゲームを遊ぶのに適していそうです。
USB-Cポートでの有線コントローラー接続やBluetoothでの無線コントローラー接続、ミニHDMIによるディスプレイ出力などレトロゲームを遊ぶために必要な機能が一通りサポートされている印象です。
RG35XX HはLinuxを搭載したゲーム機で、ANBERNIC社が頻繁にLinuxシステムをアップデートしていて、35XX Hは約2カ月に一回程度の頻度でシステムバージョンアップされているようです。デバイスだけではなく、内部システムも頻繫にアップデートする姿勢が素晴らしいです。
実際に使ってみての感想
まずは、ゲーム機本体としての完成度がとにかく素晴らしいです。プラスチックシェルながら触った感触が全くチープさを感じさせず、むしろ各パーツがしっかり作られているので本体を所持する嬉しさを感じるくらい本体完成度が高いです。また、これに加えてジョイスティックと十字キー、ABXYボタンの操作感が素晴らしく、これもゲーム機本体としての完成度が高いと言わざるを得ないです。
購入時に一番心配していたのですが、本体形状が四角なのでゲームを遊ぶときに持ちにくいのかと思っていたら全く問題ありませんでした。しっかり両手で握っても手が浮いたりしないので遊んでいても疲れることはありませんでした。ただし、一点注意が必要なのは操作感に違和感がなかったのは左十字キーと右ABXYボタンを使ってレトロゲームを遊んだで、ジョイスティックのみを使うゲームでは手が下に移動する関係で少し手が疲れるかもしれません。
購入するときに決め手となったのは愛用しているiPhone 13 miniと近いサイズ感です。イメージとしては、手に持ったときに縦のサイズがiPhone 13 miniと同じくらいの感覚になることです。少しだけRG35XX Hの方が高いですが、持った感覚は限りなくiPhone 13 miniと近いです。
コンテンツの表示サイズは、RG35XX Hのゲーム画面の表示エリアが縦5.2cmでiPhone 13 miniで16:9サイズの映画を再生したときの表示エリアが縦5.cmなので、iPhone13 miniの両脇を切り取った感覚に近いです。
購入して使ってみたファーストインプレッションとしては、本当に完成度が高いゲーム機という印象です。久しぶりにドラクエ3でも遊んでみようかと思います。これから使い込んでいこうと思います。
購入時はAnbernic社の公式WebサイトかAliExpressが一番安いですが、両方とも中国から発送されるので、気になる方はAmazonで購入すると良いかもしれません。
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